急性出血性結膜炎は、名前のとおり、
白目に出血が広がることのある結膜炎です。
僕自身、眼科で長く働いていますが、
実は一度も見たことがありません。
ただ、プール熱やはやり目とともに、
ウイルス性結膜炎を学ぶときに登場する
代表的な病気のひとつです。
今回は、
結膜シリーズのひとつとして簡単に紹介します。
急性出血性結膜炎ってどんな病気?
急性出血性結膜炎は、
ウイルスによって起こる感染力の強い結膜炎です。
主な原因は、エンテロウイルス70型と
コクサッキーウイルスA24変異株です。
名前は少し難しいですが、
どちらも人から人へうつるウイルスです。
感染してから症状が出るまでの潜伏期間は、
通常1〜3日ほど。
プール熱やはやり目に比べて短く、突然、目の痛みや
ゴロゴロする感じ、強い充血などが現れます。
大きな特徴は、白目に結膜下出血がみられることです。
どのような出血なのか、次で見ていきましょう。
白目の出血はどうして起こるの?
急性出血性結膜炎では、結膜の細い血管から出血し、
血液が結膜の下に広がることがあります。
これを結膜下出血といいます。
前にお話ししたように、白目の表面は透明な結膜で
覆われています。その結膜と、白い強膜との間に
血液が広がるため、白目がべたっと赤く見えます。
「出血性」という名前ですが、
目の奥で出血しているわけではありません。
また、「充血」と「出血」は同じ赤目でも、
起きていることが違います。
- 充血:結膜の血管が広がり、赤い筋が目立つ状態
- 結膜下出血:細い血管から出た血液が、面状に広がった状態
急性出血性結膜炎では、充血に加えて、
この結膜下出血がみられるのが特徴です。

どんな症状が出るの?
急性出血性結膜炎は、突然の目の痛みや
ゴロゴロする感じから始まることがあります。
主な症状は、
- 白目に広がる結膜下出血
- 強い充血
- ゴロゴロする異物感
- 目の痛み
- まぶしさ
- 涙や目やに
- まぶたの腫れ
などです。
結膜下出血は、小さな点状のものから、
白目の広い範囲がべたっと赤く見えるものまで
あります。
見た目はかなり驚きますが、
多くは1週間ほどで回復します。

感染を広げないために
急性出血性結膜炎は、涙や目やみに含まれる
ウイルスが、手指やタオルなどを介して広がります。
感染を防ぐための基本は、前回のはやり目と同じです。
- 石けんと流水で、しっかり手を洗う
- 目をこすったり、必要以上に触ったりしない
- タオルや洗面用品、点眼薬を家族と共有しない
- 目やにや涙に触れたあとは、すぐに手を洗う
学校では、急性出血性結膜炎は第三種学校感染症
にあたり、学校医などの医師が感染のおそれがないと
認めるまで出席停止になります。
ただし、結膜下出血がみられたからといって、
すべてが急性出血性結膜炎というわけではありません。
急に目が真っ赤になり、痛みや目やに、
ゴロゴロする感じなどを伴うときは、
見た目だけで自己判断せず、
眼科で確認してもらいましょう。




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