前回の記事では、見えにくいまま無理をするより、
必要なときは老眼鏡で目を助けてあげましょう、
というお話をしました。
まだ読んでいない方は、こちらもあわせてどうぞ⬇️

では、その老眼鏡にはどんな種類があるのでしょうか。
見たい距離によって、合うレンズは変わります
老眼鏡は、リーディンググラスとも呼ばれます。
その名前のとおり、
本や手元を見るための 眼鏡 メガネ を思い浮かべる方が
多いかもしれません。
でも実際には、 「近く」といっても、
見たい距離は人によって違います。
裁縫などのかなり近い距離、
本やスマホを見る手元の距離、
パソコンを見る少し離れた距離、
料理をするときの手元の距離。
生活の中には、いろいろな“近く”があります。
そのため、
老眼鏡も「ひとつあれば全部見やすい」というより、
何をどの距離で見たいかによって、
合うレンズが変わります。
見たい距離に合っていない眼鏡を使うと、
せっかく老眼鏡をかけても、
見づらさや疲れが残ることがあります。
だからこそ、老眼鏡は年齢だけで選ぶのではなく、
自分が見たい距離に合わせて考えることが大切です。
では、見たい距離に合わせるために、
どんなレンズがあるのでしょうか。
遠近・中近・近近って、何が違うの?
老眼鏡には、見たい距離に合わせて、
いろいろな種類のレンズがあります。
名前が少し似ているのでわかりにくいのですが、
ざっくり言うと、
どの距離を見やすくしたいかが違います。
遠くも見たいのか。
室内やパソコンまわりを見たいのか。
手元の作業を長くしたいのか。
その目的によって、合いやすいレンズが変わります。
遠近両用だけではありません。中近両用、近近両用、
近用単焦点 きんようたんしょうてん など、多くの選択肢があります。
※ここで紹介しているのは代表的なレンズです。
実際には、メーカーや設計によって
さまざまな種類があります。
たとえば、
遠近両用は、遠くから近くまでを1本の眼鏡で
見やすくするためのレンズです。
外出や買い物など、遠くも近くも見る場面で
使いやすいことがあります。
一方で、
レンズの左右下側にゆがみを感じやすい部分が
あるため、近くを見るときに見える範囲( 視野 しや )の狭さを
感じることもあります。
中近両用は、室内やパソコン作業など、
少し離れた距離から手元までを
見やすくするためのレンズです。
遠くを見る力は弱めですが、
室内で過ごす時間が長い方には合うことがあります。
近近両用は、手元から少し先くらいまでを
見やすくするためのレンズです。
読書、書きもの、裁縫など、近くの作業を長くする方に向いていることがあります。
見やすい距離の違いを、図で見てみましょう。

幅の違いは、歪まない部分で見える範囲を描いてみました

100円均一の老眼鏡は、使ってもいい?
100円均一などで売られている既製の老眼鏡も、
使い方によっては便利です。
僕も眼科の現場で視力検査をして、
度数や左右差を確認したうえで、
左右の度数差があまりない方や、強い度数が
必要ではない方、たまに文字を見るくらいの方には、
まず既製の老眼鏡を試してみる方法を
お話しすることがあります。
「老眼鏡って、どんな感じなんだろう」
という入り口として、
手に取りやすいのもよいところです。
ただし、100円均一の老眼鏡は、あくまで既製品です。
レンズの素材や加工の違いによって、
ゆがみや見え方の安定感に差が出ることもあります。
眼鏡屋さんで目や顔に合わせて作る眼鏡とは、
その点でも違いがあります。
短時間だけ使うもの、まず試してみるものとして
考えるとよいと思います。
※見えにくさが強い場合や、左右で見え方に差が
ある場合は、眼科で確認してもらうと安心です。
毎日使うなら、自分に合った眼鏡メガネを
既製の老眼鏡は、
右目と左目で別々の度数や乱視を入れることや、
顔に合わせた細かな調整まではできません。
長い時間使うようになったり、読書・仕事・パソコン
作業などでしっかり使いたくなったりしたときは、
眼鏡屋さんで自分に合った眼鏡を作ることが大切です。
眼鏡は、左右のレンズの度数だけでなく、
鼻あてや耳にかかる部分の調整、目とレンズの傾き、
アイポイント(レンズのどの位置で見るか)など
によっても、見え方やかけ心地が変わります。
このあたりは、
眼鏡作製技能士 がんきょうさくせいぎのうし さんの専門分野です。
眼鏡選びやフィッティングについて、
眼鏡作製技能士さんの視点でわかりやすく
書かれている記事もありますので、
詳しく知りたい方はこちらも参考にしてみてください⬇️

自分が見たい距離に合わせて選びましょう
老眼鏡は、どれが一番よい、
というものではありません。
遠くも近くも見たいのか、
室内で過ごす時間が長いのか、
手元の作業をしっかり見たいのか。
その人の生活によって、合うレンズは変わります。
大切なのは、年齢だけで決めることではなく、
自分が見たい距離に合っているかどうかです。
老眼鏡とひとことで言っても、
いろいろな種類があり、選択肢はたくさんあります。
自分の生活に合った見え方を、
無理なく選んでいきましょう。

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