前回は、寝る時につけるコンタクトレンズ
「オルソケラトロジー」について整理しました。

今回は、「MiSight®1day」がどんなレンズなのか、
近視抑制につながるしくみや、 使ううえで知っておきたい注意点を、
できるだけやさしく整理していきます。
MiSight®1dayってどんなレンズ?
MiSightは、クーパービジョンの
1日使い捨てソフトコンタクトレンズです。
日中に装用し、寝る前には外します。
日本では、
近視の視力補正と進行抑制の両方を目的として
承認されています。
この点は、
前回紹介したオルソケラトロジーとは少し違います。
MiSightは、普通のコンタクトレンズと同じように、
近視による見えにくさを補正する役割があります。
それに加えて、
近視の進行を抑えることも目的としたレンズです。
普通のコンタクトレンズと何が違うの?
一般的な近視用のソフトコンタクトレンズは、
主に遠くにピントを合わせるため(近視の矯正)に
使います。
このようなレンズは、
基本的にひとつの度数で遠くを見やすくする
「単焦点コンタクトレンズ」です。
一方、MiSightは、
ひとつのレンズの中に複数のはたらきを持つ
「多焦点コンタクトレンズ」です。
多焦点コンタクトレンズというと、
遠くと近くの見え方を助ける遠近両用コンタクトレンズを思い浮かべるかもしれません。
構造のイメージとしては、
遠近両用コンタクトレンズに似ています。
MiSightは、
遠用の部分で、近視による見えにくさを補正し、
近用の部分として近視抑制を目的とした
“トリートメントゾーン”を持っています。
※ActivControl®テクノロジー
レンズの構造を簡単に見てみましょう⤵️

このトリートメントゾーンでは、網膜より前のほうに
ピントが合うように設計されています。
この考え方は、これまで紹介したミヨスマートや
オルソケラトロジーとも似ています。
MiSightはコンタクトレンズなので、
眼鏡レンズのミヨスマートとは
少し違う特徴があります。
眼鏡レンズでは、目とレンズの間に距離があります。
そのため、眼鏡をかけた状態で視線を動かすと、
目はレンズのさまざまな位置を通して
見ることになります。
ミヨスマートでは、そのような視線の動きも考えて、
レンズに近視抑制のための構造が配置されています。
一方、
MiSightは目に直接のせて使うコンタクトレンズです。
レンズが目の表面にのっているので、
目の動きにある程度ついてくるため、
ミヨスマートのような複雑な構造はいりません。
方法は少し違いますが、
どれも光の集まり方を工夫して、
近視の進行を抑える方向にはたらかせる
という考え方は共通しています。
どこを光が通るとどう変わるのか、
図で見てみましょう⤵️

※図はしくみを説明するために
光の通り道も簡略化したイメージです。
実際のレンズ設計とは細部が異なります。
MiSightのメリット
主なメリットは、次のような点です。
- 1日使い捨てなので、
毎日新しいレンズを使えます。 - 洗浄や保存の手間がありません。
- 近視による見えにくさを補正しながら、
近視の進行抑制もできます。 - 眼鏡が苦手なお子さんにとって、
選択肢のひとつになることができます。 - 手術のように、元に戻せない治療ではありません。
1日使い捨てのレンズなので、
毎日新しいレンズを使えることは大きな特徴です。
MiSightの注意点
次に、
MiSightを使ううえで知っておきたい
注意点を見ていきます。
1.つけ外しの練習が必要です
日中に装用するソフトコンタクトレンズです。
そのため、
レンズを自分でつけ外しできることが大切です。
目安としては8歳くらいから検討されると思いますが、
年齢だけで決まるものではありません。
本人が安全に扱えるか、
保護者のサポートができるかも確認しながら考えます。
2.清潔に扱うことが大切です
1日使い捨てのレンズなので、
洗浄や保存は必要ありません。
ただし、手を洗わずにレンズを触ったり、
決められた使い方を守らなかったりすると、
目のトラブルにつながることがあります。
レンズを触る前には手を洗い、
清潔な状態で扱うことが大切です。
3.寝るときには外します
寝る前には必ず外し、
使ったレンズは再使用せずに捨てます。
つけたまま寝てしまうと、角膜に傷がついたり、
角膜炎などの感染症につながったりすることが
あります。
※目の痛み、充血、見えにくいなどの症状があるときは、
無理に装用せず、眼科に相談してください。
4.乱視・度数や目の状態によって、使えないことがあります
乱視を矯正するタイプのレンズではありません。
そのため、乱視がある場合には、
見え方や適応について確認が必要です。
また、近視の度数は-0.25D〜-10.00Dまでの範囲で
用意されています。
ただし、度数が範囲内であれば必ず使える
というわけではありません。
近視の度数、乱視の有無だけでなく、目の状態、
涙の量、アレルギーの有無、コンタクトレンズを
安全に扱えるかどうかなども大切です。
5.費用は自費になることがあります
近視抑制治療として行う場合、
検査代、定期検査の費用は
自費になることもあるかもしれません。
※医療機関によって異なるため、
始める前に確認しておくと安心です。
正しく使うことと定期検査が大切です
MiSight® 1 dayは、
1日使い捨てで管理しやすい面があります。
ただし、
コンタクトレンズであることに変わりはありません。
そのため、レンズを自分で安全につけ外しできるか、
清潔に扱えるか、装用時間を守れるかが大切です。
また、コンタクトレンズによるトラブルは、
自分では気づきにくいこともあります。
「見えているから大丈夫」と思っていても、
目の表面に負担がかかっていることがあります。
視力や近視の進み方だけでなく、
目に傷や炎症が起きていないかを確認する必要が
あります。
そのため、使い始めたあとも定期検査は欠かせません。




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